法人化したものの役員(従業員)は自分1人だけ、というあなた。
どんなクレジットカードがいいのか迷ってしまって当然です。法人カードの大手比較サイトを見ても「1人社長の自分に適しているか」はよくわかりません。
私もマイクロ法人の社長であり、実際に6枚ほどのビジネス用カードを使ってみたところ、本当に身の丈にあったカードが見つかりました。
「1人社長」「1人法人」に最適な法人用クレジットカードを紹介します。
マイクロ法人(1人社長)がクレジットカードを選ぶ際の重要ポイント
損せずに、マイクロ法人に適したクレジットカードを選ぶには、重要なポイントがあります。
当サイト筆者である私はこれまでにビジネス用カードとして6枚ほど使ってきましたが、選ぶ際に重要なポイントは以下の3つです。
- 審査通過が現実的か
- 年会費0円もしくは格安か
- 登記簿謄本・決算書の提出不要か
選ぶ際の重要ポイント3つ | |
審査通過が現実的か | 設立1年未満の会社でも申し込みできるか、審査が現実的か |
年会費0円もしくは格安か | 現実的に払える年会費か、10,000円~30,000円前後が望ましい |
登記簿謄本・決算書の提出不要か |
登記簿謄本・決算書の郵送提出が不要で、本人確認書類の提出のみか |
これらを無視すると、失敗します。またすぐに2枚目のカードを作りたくなります。
マイクロ法人(1人社長)向けクレジットカードおすすめ5選
上記の重要ポイントを満たすビジネスカードは以下5つです。
UPSIDER
名称 | UPSIDER(アップサイダー) |
カード会社 | 株式会社UPSIDER |
国際ブランド | Visa |
申込対象 | 法人代表者 |
申込書類 | 本人確認書類 ※登記簿謄本・決算書は不要 |
年会費(初年度) | 0円 |
年会費(2年目~) | 0円 |
特徴 |
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公式サイト | 公式サイト 人気 |
支払い口座 | 法人名義の預金口座 |
法人向けのクレジットカード。年会費は永年無料。
独自審査により利用可能枠が最大10億円となり、スタートアップ界隈からも支持されています。もちろん1人社長のようなマイクロ法人、中小企業でも申込可能。
利用明細はアプリでもWebでもリアルタイムで確認できます。追加カードの発行もWeb管理画面内から簡単。
リアルカード(通常の物理的なカード)だけではなく、バーチャルカード(カード番号のみ)も発行できます。
セゾン・プラチナビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード
名称 | セゾン・プラチナビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード |
カード会社 | 株式会社クレディセゾン |
国際ブランド | アメリカン・エキスプレス(AMEX) |
申込対象 | 法人代表者 |
申込書類 | 本人確認書類 ※登記簿謄本・決算書は不要 |
年会費(初年度) | 0円 |
年会費(2年目~) | 22,000円(税込)※ |
特徴 |
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公式サイト | 公式サイト 人気 |
支払い口座 | 法人:法人名義の預金口座 個人事業主: 屋号付き口座、個人名義口座 |
※2025年6月1日以降商品性改定に伴い年会費が33,000円(税込)に変更となります。
ポイント還元率が高く、多くのマイクロ法人に選ばれているビジネスカード。
SAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)に登録することで、1,000円につき10JALマイルが貯まります。貯まったJALマイルは航空券や旅行の購入、Amazonギフト券や楽天ポイントにも交換可能。
同時に永久不滅ポイントも貯まります。永久不滅ポイントはカード引落し額に割り当てることも、ギフト交換することも、JALマイルやANAマイルに交換することもできます。
もちろん法人名義の銀行口座からの引き落としもOK。コンシェルジュサービスが付帯しているので、ホテルやレストラン予約、旅行予約、その他あらゆることをお願いできます。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード
名称 | セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード |
カード会社 | 株式会社クレディセゾン |
国際ブランド | アメリカン・エキスプレス(AMEX) |
申込対象 | 法人代表者、個人事業主 |
申込書類 | 本人確認書類 ※登記簿謄本・決算書は不要 |
年会費(初年度) | 0円 |
年会費(2年目~) | 0円 |
特徴 |
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公式サイト | 公式サイト |
支払い口座 | 法人:法人名義の預金口座 個人事業主: 屋号付き口座、個人名義口座 |
年会費無料のビジネスカード。
ポイント還元率が高く、特定のサービス利用時では永久不滅ポイントが4倍貯まります。通常は利用可能枠1,000円ごとに永久不滅ポイント1ポイントが貯まります。
セゾンビジネスサポートローンというものがあり、最大で950万円まで融資を受けられます(要審査、最低金利2.8%~)。
独立したてはもちろん、開業前(設立前)でも申込可能です。
JCB法人カード
名称 | JCB一般法人カード、JCBゴールド法人カード、JCBプラチナ法人カード |
カード会社 | 株式会社ジェーシービー |
国際ブランド | JCB |
申込対象 | 法人代表者、個人事業主 |
申込書類 | 本人確認書類 ※登記簿謄本・決算書は不要 |
年会費(初年度) | 一般:無料 ゴールド:無料 プラチナ:33,000円 |
年会費(2年目~) | 一般:1,375円 ゴールド:11,000円 プラチナ:33,000円 |
特徴 |
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公式サイト | 公式サイト |
支払い口座 | 法人:法人名義の預金口座 個人事業主: 屋号付き口座、個人名義口座 |
年会費が安くJCBが発行するオリジナルシリーズのビジネスカード。
業界初のサイバーリスク保険が付帯しており、リスク診断サービスやトラブル発生時の電話相談サービスなどが受けられます。
一般、ゴールド、プラチナの3種類があり、付帯する保険内容の手厚さに違いがあります。プラチナの場合、空港ラウンジなどを無料で利用できるプライオリティパスが付帯します(別途お申し込みが必要)。
利用金額1,000円につきOki Dokiポイント1ポイントが貯まります。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
名称 | 三井住友カード ビジネスオーナーズ |
カード会社 | 三井住友カード株式会社 |
国際ブランド | Visa・Mastercard |
申込対象 | 法人代表者、個人事業主 |
申込書類 | 本人確認書類 ※登記簿謄本・決算書は不要 |
年会費(初年度) | 0円 |
年会費(2年目~) | 0円 |
特徴 |
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公式サイト | 公式サイト |
支払い口座 | 法人:法人名義の預金口座 個人事業主: 屋号付き口座、個人名義口座 |
年会費永年無料、三井住友グループのビジネスカードです。
審査書類は本人確認書類のみで、最短で審査当日にメールで審査結果が届きます。利用可能枠は最大500万円。※所定の審査がございます。
プライベートなカード「三井住友カード(NL)」との2枚持ちでも、アプリで簡単に管理できます。
ETCカード利用だとポイント還元率が最大1.5%(200円(税込)で3ポイント)で貯まります。※対象の個人カードとの2枚持ちが条件です 。
マイクロ法人(1人社長)がクレジットカードを賢く使うコツ3つ
法人クレジットカードをより便利にするおすすめのコツ3つです。
- 会計ソフトと連携させる
- 税金もクレジットカードで払う
- 保険もクレジットカードで払う
それぞれ詳しく紹介します。
会計ソフトと連携させる
会計ソフトとクレジットカードを連携させることで、経費精算が圧倒的に楽になります。
カード明細を会計ソフトに取り込めるようになるので、手動での入力が不要に。会計ソフトによっては学習機能によって、取り込みと同時に科目分けまでしてくれます。
クレジットカード連携機能がある会計ソフトは以下の9つです。(2024年時点)
- freee会計
- マネーフォワード クラウド会計
- PCAクラウド 会計
- クラウド会計ソフトMA1
- ジョブカン会計
- 弥生会計 オンライン
- 勘定奉行クラウド
- フリーウェイ経理Pro
- FX4クラウド
税金をクレジットカードで払う
国税庁運営の国税クレジットカードお支払いサイトにて、法人税や消費税などの税金をクレジットカードで支払えます。通常のショッピング同様にポイントが貯まります。
ただし手数料がかかる点には注意。納税額の約1%前後の手数料がかかります。
以下は手数料の例です。
納税額 | 手数料 |
---|---|
100,000円 | 836円 |
1,000,000円 | 8,360円 |
3,000,000円 | 25,080円 |
ポイント還元率とのバランスを考慮し、クレジットカード払いするかを判断する必要があります。
同じくオンライン納税ができるPay-easy(ペイジー)は、クレジットカード払いは不可で、銀行振込になります。
保険もクレジットカードで払う
法人向け保険の場合、クレジットカード払いできる場合があります。法人代表者に掛ける医療保険などです。
銀行引き落としではなくクレジットカード払いにすることで、会計ソフト連携による経費精算もできますし、ポイント還元されるのでお得です。
マイクロ法人(1人社長)がクレジットカード使う際の注意ポイント
プライベートとビジネスはきっちり使い分ける
当たり前ですが、私的なカード利用はプライベートのクレジットカードで、仕事関連はビジネスカードで、と明確に分けなければなりません。
1つのクレジットカードでプライベートもビジネスも両方使うのは、あとでとても厄介です。決算時に明細からプライベート利用とビジネス利用を仕分けする必要があるためです。
仕事に全く関係ないプライベートなことを経費算入してしまうと、もし税務調査が入った場合などには否認され、追徴課税などのペナルティを受ける可能性があります。
レシートはしっかり保管
Web明細が残っているとしても、また会計ソフトと連携しているとしても、レシートの保管が必要です。
接待やミーティングなどで利用したカフェや飲食店のレシートは、きっちり受け取り、原則として7年間の保管が義務付けられています。
1人社長こそ現金決済は減らすべき
現金での支払いが多いと、決算の時に大変なことになります。日々の領収書をアナログで入力(帳簿)しなければならないからです。
社員が自分1人だけということは、そのような経理作業も自分1人で全てやることになります。
税理士さんにお願いするにしても帳簿作業まで頼むと、顧問料(月額費)が高くなります(相場はプラス1~2万円/月)。
日頃からクレジットカード決済しており、さらにfreeeなどの会計サービスを使えば、自動的にクレジットカードの利用明細を取り込んでくれるので楽です。これは圧倒的にラクです。
売上を作り利益を残すためには、事業に専念しなければなりません。特に1人社長の時は毎月カツカツのはずです。
余計なことに時間・エネルギーを奪われないようにするためにも、クレジットカード決済は必須です。